スタッフダイアリー

苦手な業務に面白さを発見!

アジアコンテンツ事業部の渥美です。


昨年の6月、産休・育休を経て1年半ぶりに復帰しました。
復帰してから1年が過ぎましたが、毎日が目まぐるしく過ぎて…
このブログを書くのは、なんと3年ぶりとなりました…!


産休前はWEB制作として、ページ制作の業務をメインに担当していました。

復帰後は部署内の体制変更により新業務を担当することが増え、
時短勤務を選択したこともあって、毎回ついていくのに必死です!



今回は、その中で私にとって最も苦手であり
ネタの宝庫である“リライト業務”について書こうと思います。


私が担当するモバイルサイト『韓流大好き!』では、メインコンテンツとして、
ドラマ・映画・韓流スターに関わる韓国イベントの取材レポートを掲載しています。


取材をしてくれているのは、韓国支社の韓国人ライターさん。
ありがたいことにライターさんは日本語がペラペラで、取材レポートはすべて日本語での納品です。


ただ話し言葉と書き言葉は大きく異なるので、レポートは添削が必須です。
原稿は添削でまっかっかになることも。



リライト業務とは、このようにレポートの文章を整形することです。

誤字脱字チェックなどの基本的な修正を加えつつ、
サイト独自の統一表記ルールを反映させながら、
直訳的な部分をより日本語らしい表現に変更します。


やってみると分かるのですがこの作業、
一度穴にハマるとものすごいタイムロスを生みだしてしまいます。


なめらかな日本語にするため、
ああでもないこうでもないと四苦八苦しているうちにタイムリミットが過ぎ、
お迎えの時間に間に合わない!ということが過去何度もありました。

専門のライターさんならきっとちょちょいとやってしまうのだろうなと悔しく思いながら、
なんだかちょっとぎこちない日本語とにらめっこする日々でした。


作業に徐々に慣れてきた最近は、推敲(と呼べるほどの技術はありませんが…)
作業の半分を注釈作成に充てるようにしています。
韓国のドラマや映画の制作発表会には、
時事や流行を反映した造語が度々登場するためです。


なめらかな文章もそうですが、
韓流通のお客様にとってはこっちの方がより重要なのではないかと思い始め、
時間を割く分量を増やしました。
なるべく元の表現を残し、注釈で補うことにこだわっています。


これまでに面白かった造語をいくつか挙げますと…


「“金の匙(※)”のオ・ヘヨン役を演じます。」

※「銀の匙をくわえて生まれた(裕福な家庭に生まれる)」という英語の慣用句を受け、
“それ以上に恵まれている”ことを表現した流行語。
スプーンの素材が貧富の差を示しており、財閥一族は「ダイヤモンドの匙」、
平均的な家庭は「ステンレスの匙」、貧困家庭は「土の匙」などと表す「スプーン(匙)階級論」が、
2015年に話題となった。



「“甲”が横暴を極める時代を生きる、“乙”たちの孤軍奮闘を描きます(※)。」

※現代の韓国社会においては、甲乙関係=上下(主従)関係を意味する。
契約上で弱い立場にある「乙」に対し、「甲」が相対的強者である立場を利用して
横暴に振舞う場面が多く、社会問題になっている。



「“悪魔の編集”を始めとする、番組制作現場の闇を扱う作品だ。 」

※番組制作過程で故意に(又はミスで)映像を本来とは異なる意図に編集して放送すること。



「“ゴールドミス(※)”を気取っていたが、世間からブーイングを呼ぶ時代遅れ女に急落。」

※英語のold miss(オールドミス)に掛けた造語。
高学歴で経済的に余裕を持ち、自立した生活を送る30代、40代の独身女性のことを指す。



などなど!

以前はリライト業務が発生する度に憂鬱だった私ですが、
4カ月経験してきた中でも数々の造語に出会い、
調べては「へ~!」とスッキリしながら、
やっとこの作業に面白さを見つけることができました。


知らない造語や用語、歴史人物から、ギャグ、小ネタ、会話中の謎の切り返しまで!
これらを発見すると、俄然やる気が湧いてきます!

今では、文中に「※」をつけるのが楽しくてしょうがありません(笑)。


なぜこれが笑えるのか?なぜ今この話題なのか?
かゆい所に手が届く素敵な「※」作りに、今後も励んでいきたいと思います。